決めるのに悩むそのときに

実に多くの意思決定をするにあたって、Webで検索をしていると思います。ぜひ皆さんの判断のお役に立つ情報を掲載していきたいと思います。少し結論を急ぎすぎている感もありますが、それが特徴と思ってください。

【就活・面接】24卒就職活動の面接対策ver1

内容よりも、構成と言葉のキャッチボール

就職活動関連を毎年実施している中で、学生の受け答えを見ていますが私として行き着く面接対策の結論がこれです。

 

本記事では面接の中でもより基本的なパートを述べます。まずここからきちんと理解して準備をしましょう。

 

こんな方へ
  • 24卒の就職活動の学生の皆様
  • 25卒以降の意識の高い学生
  • 採用側の活動をする社員の方



 

「ガクチカ」ですごいエピソードは不要

外資系のコンサルや投資銀行などの少数精鋭しか採用しない企業以外では、誰もがすごいと思うような学生時代の体験は必須ではありません。

がくちか=学生時代に力を入れたこと

就活を有利にするためにボランティアや企業でのアルバイト/長期インターンを選ぶ方もいますが、本心からそういった取り組みに関心がある方であれば、ぜひ自然体のご自身として取り組まれた学生生活として話していただければと思います。一方で、就活目的でこういった活動に取り組まれた方はむしろ逆効果になり、面接官からするとそれは簡単に区別がついてしまうものです。

再現性があるか

「学生時代に力を入れたこと」を問う理由としては、学生がどういった行動や価値観を持っており、入社した後も自身の強みを発揮して企業活動に貢献してもらえるかというポテンシャルを判断しています。ポテンシャルという表現をしましたが、多くの企業が新卒採用時に専門性までは必須とはしていないため、適性という点を重視しています。もちろん専門性があるに越したことはないですが、私のこれまでの経験では、専門性が高いほど採用の窓口は狭くなる印象です。これは悪い意味ではなく、採用側から見ると「この学生はうちの会社・業界ではないな、〇〇のほうが良いだろう、あっているだろう」というように考え、ミスマッチと解釈することがあります。採用担当は就職斡旋ではないので、後半部分を伝えてくれることは稀ですが、このように考えるものです。よくある例が、大学院生で研究分野と違う領域で就職活動をする際は思われがちです。それを見越した対策をしていくことがこの場合は重要です。

 

さて、このポテンシャルも、「〇〇力があります」ということだけでは判断をしておらず、希望する職種で必要とされる要素をきちんと理解したうえで述べているかが重要です。業界研究と企業研究は、この点で非常に重要な要素です。「御社のこういった役割で私は役に立つことが出来ます!」ということをきちんと伝えることが、ここでいう再現性です。企業のことも職種のこともきちんと理解していないと、これを伝えることはできません。OB/OG訪問として実際の職務についている社員から話を聞いておくことで理解が深まることはもちろん、説得力も増します。「自己RPや志望動機を教えてください」と聞かれるより、「あなたは当社でどういった職種でどういった貢献ができますか」という問いだと思い、それを説得するような形で準備に臨んでみると、よりよい面接の準備ができます。

 

価値観と企業理念のマッチング

就職活動において企業理念を知る方法はとても簡単です。企業側は採用方針が企業の経営方針と関連して作成されていることから就活イベントで志望企業の説明を聞くことで知ることは可能です。ただ、ここの落とし穴として、他の企業と比較した際に違いがわかりにくいということがあります。社会人から見ても同業他社となると似たようなこと書いてあるなと思うくらいなので、学生目線ではより区別はつかないと思います。ですので知っておくことは必須ですが、そこまで深掘らなくても良いです。それよりもご自身の価値観の方が大事です。

 

学生の皆さんの価値観を知る術は結構シンプルです。ガクチカなどで学生時代のエピソードを話されると思いますが、その中に出てくるいくつかの選択をどのように考えて行ったのかに概ね宿るものです。何かを選択するときにその人の嗜好が最も出やすいです。とはいえ、何食べるか、どこに旅行行くかといった趣味嗜好ではなく、仕事の選択に近いシーンのものを期待します。アルバイトなどの働くということの選択や、何か少し長い期間自分の時間を投資するような際の判断などです。例えばアルバイトを選ぶ際に、通いやすいから、給料がいいからなどと実際にはそんなに考えずに決めたこともあると思います。もう少し俯瞰してみたときに、不特定多数の人に接するバイトなのか、1対1で向き合っていくようなバイトなど特性が必ずあります。人と接しない黙々と作業をこなすようなものもあると思います。短期バイトでなければ選択した際にはそこまで考えていなかったとしても、継続して続けているところに価値観が宿っています。

 

これらの企業側と学生側の価値観を見つめたあとはマッチングです。

すごくシンプルに、大人数をまとめ上げていくような体質の仕事に対して、人と話すのが苦手ですといったタイプはミスマッチです。根気強く目の前のクライアントの課題解決に向き合っていく仕事に対しては、1対1で向き合ってきたような経験がプラスに見えたりします。自己分析を通じて自分の価値観を、「相手に伝わるように」言語化してください。なんとなく自分ではわかっていても、なかなか言葉にしにくい、してこなかったことだと思います。そして、企業研究においてどういったタイプが求められる企業であるかを研究してください。マッチングという言葉の通り、合わない企業にはどうやっても合いません。企業側の求めるタイプを理解するのはやや難しいので、ここが面接で縁の要素が出てきます。というのも、現社員の特性と新たに採用するタイプが異なる可能性があります。そこまで大きく変わることはないのですが、優先度が変わるといったところです。

 

背景知識の異なる人との会話力が最重要!

もう一つの重要な点は、ご自身の話や考えを伝える上での前提条件をきちんと伝える力です。学生の皆さんが、働いている企業の内情を詳しく知らないのと同じように、面接をする企業側の社員は学生の皆さんの状況を知りません。どんなに熱心にアピールをしても手ごたえがないのは、それが理由です。

学生の置かれている状況は知らない

上述の通り、面接官は皆さん学生の価値観や適性を把握したいと思っています。何らかのアピールをするにもそれを多少なりとも客観的に解釈をして説明をしないと伝わりません。例えばサークル全体をまとめてきました!と伝えられても、それがどのくらい大変なことかわかりません。ぶっちゃけ、毎年回ってくる役割として淡々とこなしただけではとさえ思うこともあります。それをみなさんは何らかの理由でアピールとして説明しているわけです。何か他の学生と違うのかをきちんと説明しないと、学生時代のエピソード共有止まりで、伝わりません。

定量情報に留まらず、モチベーションが上がるときを伝える

例年誰もやりたがらないすごくつらい仕事を、自ら率先して担ったであるとか、ルーティーンの役割だとしても、100人以上のサークルをまとめてきたというそれなりの大変さが伝わる定量情報を加えることで、皆さんの近くの集団における行動特性を把握することが出来ます。一見これを見ると、大変さ自慢のように見えてしまってなかなかアピールのネタとして話しにくいという風に謙虚な学生は考えてしまいがちです。そこで重要なのは、ネタではなく、この行動をみなさんがされた理由です。

 

おそらく何らかのメリットがあるからチャレンジ・選択をしてきたというガクチカのエピソードだとは思います。この際の価値観が非常に重要です。誰に認められたい、自身の目標を達成したい、だれも実施したことがないことをやり遂げたいなど、この選択に宿る価値観が面接で聞きたいことです。

学生みなさんの内に秘めたこの動力の源泉を伝えることで、面接官側に共感が生まれて、その結果としてよく理解できたという納得感が生まれます。個人で作業することが好きな方はもしかしたら向かない職種かもしれない、チームで活動することがモチベーションになるならば活躍してくれるだろう、こういったイメージがその場で生まれ、結果としてよいマッチングが行われます。

まとめ

今回は面接の最も基本的な準備についてご紹介しました。多くの面接官は、学生の皆さんと会話ができる就職活動を楽しみにしております。ただ、実際には準備不足であったり、場の目的がわかってないな、とがっかりしてしまうことも多々あります。その中で今回の点をきちんを抑えて頂ければ、とても良い面接時間を過ごし、結果として双方納得感のある面接が出来ると思います。次回はよくあるガクチカエピソードへの理解をお伝えします。