ガクチカのポイントは、就活生という母集団を意識
就職活動の面接で必ず聞かれる、「学生時代に力を入れて取り組んだこと」略してガクチカについてのエピソード別にまとめてみました。多くの学生のエピソードを聞いているので面接官側の反応は割とあっさりしています。。。
- 24卒の就職活動の学生の皆様
- 25卒以降の意識の高い学生
- 採用側の活動をする社員の方
〇〇の中で、がんばりました!は響かない。
よくある具体的なケースでお伝えします。
サークルで幹事長でした/会計係でした/〇〇係でした
学生時代の代表的な活動にサークル活動があります。多くの時間を過ごしてきたことから、ガクチカでこのエピソードを利用することは多々あります。サークルの幹事長で〇〇人を束ねて、イベントを成功させました、試合に勝ちました!などを成果としてアピールするといったエピソードを。
・面接官の気持ち1
サークル活動と聞くと基本的には先輩たちが作ってきた伝統や手順、ノウハウが確立しているものであるので、決まったことを淡々とやってきただけではないか。それの何がすごいのか?役職についてやり切ったことは確かに大変だったが、さっきも〇〇かかりをがんばったという就活生がいたな。
・面接官の気持ち2
サークルはどこまで行っても趣味や娯楽的なものであって、目標設定もプレッシャーもほどほどなものではないか。失敗したらどういった影響が出る取り組みなのか。試合で負けても悔しいけど、サークル活動は継続されるだろうし、サークルのメンバが少し増減するような程度ではないかと。
アルバイトリーダーで〇〇を達成しました!
上記のサークル活動とは異なり、お金をもらう活動であるので就職活動のアピールとしてはこれまたよく使われるエピソードです。特にバイトリーダーという肩書を得た人は何らかの成果や評価を第三者に評価されて得たことから説明しやすいエピソードです。
・面接官の気持ち
アルバイトの業務は基本的にはオペレーションが規定されています。社員でなくてもできるように業務が調整されているので、会社側からすれば出来て当たり前。ある程度の経験を経て、アルバイトリーダーになるのもそれも想定内。勤務態度がまじめであったことはアピールできますが、でもその程度。
大学の研究で〇〇を達成しました!
理系の院生などにみられるケースですが、大学での研究活動をがんばったこととしてエピソードにされる方がいます。研究でよい結果を出した、論文発表した、企業と共同研究をした、などの実績を語る方がいます。これ自体は研究としてはもちろんすごいことですし、がんばったことだと思います。
・面接官の気持ち
学生が学業や研究をがんばることは、特出してアピールする成果ではないのではと思ってしまいます。むしろこれしかアピールすることがないのではという憶測を生むこともあり、個人プレーなタスクには粘り強く取り組むことが出来ても、チームで切磋琢磨していくことが出来るのか?という懸念も生まれてきます。
母集団は就活生
学生時代に力を入れたことを考えるにあたって、みなさんは学生生活という皆さんの時間の中で力を入れたことを選びがちです。その結果として上記のようなサークルやアルバイト、研究といったものが選ばれます。就職活動の面接では、競争相手は同じ就活学生であり、その中であなたがより志望する企業で活躍できることをアピールするのが目的になります。つまり他の学生と違ってなぜそれがアピールできる点なのかを考える必要があります。
自分なりに工夫したところ
アルバイトにしてもサークルにしても、ほかの人がやらなそうなことを選ぶことで就活生という母集団での自分らしさをアピールすることが出来ます。サークルの〇〇係をがんばりました、にとどまらずこれまでの〇〇を改善しました、新しく〇〇といった取り組みに挑戦してみました、といったような内容です。バイトであってもリーダーとして、「新しく問題を見つけて解決をしました」などです。言われたことやこれまでをなぞっただけでは、魅力がありません。どういった思いや気持ちで取り組もうと思ったのか、例えばお客様のよろこぶ顔が見たかった/悩んでいるサークルメンバの悩みを解決してあげたかったなど。
PDCAサイクルを回せる
働き始めると当たり前な行動様式になりますが、PDCAサイクルです。
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P:Plan、D:Do、C:Check、A:Action
計画→実行→振り返り→再実行
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上記の工夫して取り組んだことについては、与えられた課題・問題あるいは自らが気づいた課題・問題へ計画をして改善をするという行動を行い、その後の効果を実感していることになります。このプロセスをきちんと面接の応対の中で伝えることで、みなさんのアピールしたいことへの理解が飛躍的に高まり、印象もよくなります。
つい結果の華やかさが求められると思いがちであるため、成し遂げたことに重きを置いて話してしまうかたが多いですが、最初の計画や目標設定のところが伝わっていないまま結果を主張されても、改善幅がわからず、もったいない結果になります。さらに、なぜそれに取り組もうと思ったのか、そこがしっかりと語れることでPDCAがきちんと行動として回せる人材として、ポテンシャル採用が重視されている日本の新卒採用ではよい評価につながります。
まとめ
今回は前回よりももう少し具体化したガクチカについてお伝えしました。自分にはそんな誇れるようなエピソードがない、と心配はせずに面談に臨んでほしいと思います。期待されている点はそこではない、ということを再度認識しなおしていただくことで、より本来の皆さんをアピールできることを期待しています。